離婚調停体験記

離婚調停体験記 第32話|第10回離婚調停

投稿日:2019年6月21日 更新日:

妻が出ていって1年1か月

私は、調停ではっきりさせないと気が済まないことがあったのです。

それは、『妻が投資用不動産の連帯保証人を拒否していた』と嘘の主張をしてきたことです。

 

妻側弁護士の主張が嘘であることを、はっきり示さなければ。
次回の調停で調停委員に伝えようと思って、妻とのラインのやり取りをプリントアウトしました。

 

10回目の離婚調停の日…。
この日は、最初は別々で話をする時間が設けられました。

 

第10回離婚調停の会話内容を公開

調停委員(女)
「本日は奥様が来ていますよ。
前回の調停で不動産の分与の話はかなり進みました。
離婚条件の話ももう終盤でしょう。
離婚についての心の整理はついていますか?」

ヤマトの心の中
(おっと、これは慎重に答えるべき質問だ。
もし『心の整理はついた』とでも答えたりしたら、離婚に合意したと取られかねない。
引き続き私は『離婚しないという選択肢がある状態』だと認識させなければ)

ヤマト
「離婚について心の整理をするのは、全ての条件が出揃ってからです。
それまで離婚することを決意することはありません。
また、本日も同席調停で妻側弁護士と話をしたいと思っています。

ただその前に、調停委員さんにひとつお伝えしておきたいことがあります」

調停委員(女)
「何でしょうか?」

ヤマト
「前々回の調停で妻側弁護士が『奥様はローンの連帯保証人を拒否していない』と言っていました。
しかし、それは嘘です。
今日はその証拠を持ってきましたので、現時点では調停委員さんだけにお見せします」

 

ここで、妻とのラインのやり取りのプリントアウトを見せました。
第3号投資用不動産の購入を検討していた時の妻とのやり取りです。

 

妻とのラインのやり取り

2014/5/27
11:49 ヤマト
「銀行から、妻の給与の源泉徴収票を見せて欲しいと求められたの。
これがなければ今回は買えないかもしんない(T_T)」

12:03 妻
「保証人いらないのに何で私の収入が必要なの?」

12:07 ヤマト
「保証人にはならないよ。参考にしたいんだとよ」

12:10 妻
「何のための参考なのかさっぱりわからない。私の源泉徴収票は出しません。何かあっても私は一切アパート借金の保証人になるつもりはありません」

 

調停委員(男)
「なるほど。確かにローンの連帯保証人を拒否していますね」

ヤマト
「はい。前々回の調停で妻側弁護士は嘘をついていたことになります。
嘘の言い合いにはしたくないのでお見せしました。

それでは、今日も同席調停をお願いします」

 

しばらくすると、妻側弁護士3人が入ってきました。

 

調停委員(女)
「それでは、話し合いを始めて下さい。
くれぐれも落ち着いて話して下さい」

ヤマト
「前回は、私の不動産経営の寄与度を何%にしようかという話で止まっています。
私は、私の寄与度は『着地点』として75%を考えています。
それについて、いかがお考えですか?」

妻側弁護士M
「ヤマトさん。
75%なんて受け入れられません」

ヤマト
「私の75%と言うのは、『主張』ではありません。
あくまで、これで決めましょうという『着地点』です。
ここからは一歩も妥協するつもりはありません」

妻側弁護士T
「アパート経営なんて、節税対策で誰でもやっているだろう。
それを75%なんて寄与度を主張するなんて高すぎる。
私には到底受け入れられん!
そもそも、『大家さん』なんて大した労力は無いと思うがね~」

 

アパート経営なんて、だと…?
『大家さん』なんて大した労力は無い、だと…?

 

私はこの発言を聞いて、目が熱くなるのを感じました。

 

確かに私の副業は『大家さん』です。
『大家さん』と言えば、おじいちゃん・おばあちゃんを想像するでしょう。
仕事と言えば、家賃を回収するくらいと思うでしょう。

 

しかし私の場合は、不動産投資を始める前にたくさん勉強・研究し、自分なりの確固たる不動産投資法を確立しました。
それを軸として、千を超える販売図面を見て、百を超える不動産に足を運び、選び抜いた物件を購入しているのです。

 

また、実際に賃貸経営をスタートすると、思っていたのとイメージとは全く異なります。

 

止まらない人口減少や建物の老朽化で、退去後に次の入居者が現れるのか毎回不安です。
簡単な設備の交換や高圧水清掃は自分でするため労働が伴います。
暑い日や寒い日に作業をしなければならないこともあります。
リフォーム業者や管理会社との細かいやり取りも絶えません。
虫、けが、ゴミ、ほこりなんて当たり前です。

 

しかも私は、ローンを組んでいるので、プレッシャーは半端ありません。

 

私の収入は、大きな手間やリスクに対するリターンなのです。
『大した苦労は必要ない』なんて、事業の現実を知らなさすぎです。

 

なにより、そんな発言をするのは人としてどうかと思います。
『弁護士』という職業の社会的地位が高さは議論の余地は無いでしょう。
しかし、だからと言って他の職業を下に見る発言をしても良いとは思えません。
職業に貴賤は無いはずです。
少なくとも私は、『大家さん』であることに誇りを持っています。

 

しかし、これについてまともに反論していたら本来の議論から脱線してしまいます。
それに、その発言は私の冷静さを失わさせて、不用意な発言を誘発するのが目的かもしれません。

 

私は、
深呼吸して、
言葉を選びながら発言しました。

 

ヤマト
「私の行っている不動産投資は、
『立地・利回り・担保力の良いアパートを厳選して購入し、高稼働を維持しながら、手間は掛けるが経費を抑えて高収益を上げていく』
というビジネスモデルです。

確かに『大家さん』ではありますが、苦労が無いとは語弊があります。
常に入居者のためを思う経営を心掛けているのですよ。

そもそも、不動産の分与対象額は約3,700万円にもなったのです。
これは明らかに私の特殊能力によるものであり、寄与度を主張する十分な根拠だと思いますよ」

調停委員(男)
「私からも良いですか。
もしかしたら、私はヤマトさんに洗脳されてしまったかもしれませんが、この不動産経営はヤマトさんの手腕に拠るところが大きいと思いますよ。

それに、奥様はローンの連帯保証人になることを拒否していますよね。
リスクはヤマトさんだけが背負っていて利益は平等に主張するというのは、さすがに不公平だと・・・」

ヤマトの心の中
(おおぉ!まさか援護してくれるとは!)

妻側弁護士M
「ちょっと待って下さい!
奥様は連帯保証人になることは拒否していません!
結果的になっていないだけです!」

ヤマト
「弁護士さん!
私は『妻が連帯保証人を拒否していた証拠』を調停委員にお見せしたのです。
そして、それを認めて下さったからこの様におっしゃられているのです!
いい加減、嘘は止めませんか!?」

妻側弁護士M
「・・・」

ヤマト
「さぁ、寄与度はどうしますか。
75%で着地しましょうよ。
前回は3分の1の66%とおっしゃっていましたが・・・」

妻側弁護士T
「いやいや、3分の1なんて言ったことは無いよ!
我々の主張はあくまで50%だ!」

ヤマト
「いえ、はっきりと言いましたよ。3分の1と。
ねぇ、調停委員さん!」

調停委員(男)
「はい、確かに言っていましたね」

妻側弁護士3人
「いやいや、言っていませんよ。
あくまで50%です!」

調停委員(男)
「いいや、3分の1と言っていましたよ!
私のノートのここに、きちんと記録してあるのですよ!」

妻側弁護士3人
「・・・」

 

嘘を立て続けに調停委員に指摘され、言葉を失う妻側弁護士。

 

状況は完全に私が優位。
さぁ、もう一息!
ここで一気に片をつけよう!

 

ヤマト
「弁護士さん。
ここ数回の議論で、連帯保証人についてと寄与度の主張について2回も嘘をつきましたね。
このことは、もし裁判になったとしても強く主張します。

そして、もっと嘘を暴いてあげますよ。
私は、そのための資料を持っている」

 

私は腕を組んで妻側弁護士3人を睨みます。
調停委員も妻側弁護士を見ています。
妻側弁護士3人は、蛇に睨まれた蛙の様になっています。

 

30秒ほど沈黙が続きました。
そして、ついに妻側弁護士が重い口を開きました。

 

妻側弁護士M
「奥様と相談します。
少し時間をください」

 

ここで、私は一旦退室しました。
待機室に戻って椅子に座ると、大きなため息が出ました。
汗をたくさんかいていました。

 

30分程すると、再び部屋に呼ばれました。
部屋に入ると、調停委員2人だけがいました。
妻側弁護士はいませんでした。

 

調停委員(女)
「寄与度について、奥様から『70%なら合意できる』との返答です。
ヤマトさん、70%ではいかがでしょうか?」

ヤマトの心の中
(『着地点』として75%と言っているのに、70%ならとは・・・。
まぁでも、妻の取得額800万円前半ほどとなるな。
議論が長引いて時間が経つのはこちらが不利でもあるので、これでOKとしよう)

ヤマト
「寄与度は70%でOKです。
これで、不動産の財産分与の話は決着ですね」

調停委員(女)
「長かったですが、無事決着つきましたね」

ヤマト
「次は養育費や面会交流ですね。
養育費は、以前に少し話題にした時は『6~8万円』くらいの金額でしたが・・・」

調停委員(男)
「そう思うでしょう。
しかしですね、とっても高い額を要求してきましたよ~。
『6~8万では生活してやっていけないので10万円欲しい』との主張です」

ヤマトの心の中
(本当に面倒な相手だな。
婚姻費用を決めるときに、
『双方の給与年収のみを基にして、私の不動産所得を考慮しないこととする。
そして、それに該当する算定表の数字の範囲の上限とする』
と決めたではないか。
なぜ、また同じ議論を蒸し返そうとするのか。

こうなったら、こちらも切り札を使おう。
それは、間接強制だ!)

 

<間接強制とは>
協議や調停で決めた面会交流の取り決めを監護親が守らない場合、制裁金を科す様にすることができる方法。
離婚時の合意文に記載しておくことで、手続きがスムーズに行える。

監護親(妻)が非監護親(夫)に子供に会わせないという行動を、心理的に阻止できる効果がある。
一方、監護親からすると心理的なプレッシャーが大きくなるため、条項案に盛り込むことを非常に嫌がる。

 

ヤマト
「いつもの通り、最初は高めで言ってきているだけでしょう。
絶対無理だとお伝えください。

それに、こちらは面会交流について、
『間接強制』を条項案に盛り込むことを要求します」

調停委員(男)
「わかりました。
奥様側に伝えます」

調停委員(女)
「そろそろ時間ですね。
次回の調停ですが、3か月後になりそうです。
よろしいですか?」

ヤマト
「そんなに先ですか。
部屋が空いてないのなら、仕方ありませんね。
妻側弁護士には、『それまでにどこか喫茶店ででも協議しましょう』と伝え下さい」

調停委員(男)
「わかりました。
次回までに、話がまとまっていることを期待していますね」

 

こうして、10回目の調停が終わりました。

 

今回の調停で、離婚に向けての一番の峠である不動産の財産分与は決着しました。

分預対象額約3,700万円を、双方の頭金の拠出割合と私の経営への寄与度70%を当てはめると、双方の取得額は以下になります。

 

<投資用不動産の取得額>

ヤマト=2,853万円、妻=812万円

※不動産はヤマトが継続保有するので、妻に812万円支払うことになります。

 

不動産の財産分与を覚悟した時、支払うべき金額はもっと大きくなることを覚悟していました。
妻側の主張である査定額である1億2,000万円は実勢価格に近いです。
そこからローン残高6,700万円を差し引くと、分与対象額は5,300万円。
これをちょうど折半していたら妻の取得額は2,650万円にもなっていたのです。
そう考えると、妻の取得額を812万円に抑えたことは、かなり満足な結果です。

 

私は、離婚が避けられないと覚悟したときに、一番気がかりだったのは不動産の財産分与でした。
私は毎日不安で不安で眠れませんでした。
しかし、812万円の支払いなら手元資金で支払えるので、不動産を売却せざるを得ないという状況は回避できます。

 

私が一番うれしかったのは、私の趣味となっている不動産経営を継続できると決まったことでした。

 

不動産については決着しました。

 

預金のうち約300万円を妻に支払うことも決まっているので、財産分与で妻に支払う金額は合計1,125万円となりました。

 

あとは、養育費など話し合うべき事は少し残っています。

次回の調停までは3ヶ月もあるので、妻側弁護士と喫茶店で協議をすることにしました。

 

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