離婚調停体験記

離婚調停体験記 第6話|妻の状況を知ろうと思い警察署に電話したら…

投稿日:2019年5月26日 更新日:

離婚に悩む男性

妻が出ていって4日目(火曜日)

仕事中、何度も込み上げてくるため息を押し殺して仕事をこなす。

会社の人には一切話をしていない。
しかし、とても疲れている様に見えるらしい。

「疲れているのか?」と聞かれても、笑顔で返すことしかできない。
とてもじゃないが、妻が出て行ったなんて言えない。

 

ふと思いついたことがあった。
妻はあの後、警察に相談などをしてないか。
あの時に話をした刑事さんなら、
何かアドバイスをくれるかもしれない。
妻が戻ってくるヒントが得られるかもしれない。

 

会社の昼休みに警察署に電話をした。

 

今回の件は、刑事課ではなく生活課が担当になったようだ。
担当の警察官に、妻から電話などがあったか聞いた。
問い合わせがあったことは教えてくれた。
ただ、話の内容は言えないらしい。

 

そして、警察官が次の言葉を発した瞬間、
私は心臓が止まる様な思いをした。

 

「近いうちに、
奥様が雇った専門家の方から、
連絡があると思われます」

 

専門家だと!
それって、弁護士か!?

弁護士が出てくるってことは、
離婚を望んでいるのか?
もう結論を出したのか!
最悪な状況だ!

 

というか、行動が早すぎる!
家を出て行って、まだ4日しか経ってないぞ!
妻がこんなに迅速に行動できるわけがない!
妻の両親が加担しているに違いない!

 

警察官は、それ以上は教えてくれなかった。
電話があったことを伝えてくれても、
夫婦の仲を取り持つことはしないのだな。

 

よく考えたら、事件直後に警察署に行った時もおかしいと感じた。
妻の事情を聴くだけで3時間もかかるか!?
多分、妻が荷物を運び出す時間を稼ぐために、私を警察に監視させていたのだろう。

 

よく分かった。
民事では、警察は全く頼りにならない!
また1から考え直さねば。

 

相変わらず妻からは返事がない。
妻の両親も電話に出ない。

 

こうなったら妻の実家に行こう。

 

仕事でも同じではないか。
顧客に迷惑をかけた時に最初にすべきことは?
解決法を伝えることか?弁償することか?

いや違う!
すぐに駆けつけて謝ることだ。
解決法や弁償はその次だ!

 

会社を休んで妻の実家に行くことにした。
そのため、上司に休暇取得を申請した。
休む理由は聞かれなかった。
少しほっとした。

 

新幹線の手配をしなければ。
明日妻に会えたら思いっきり謝ろう。
地面に頭を打ち付けて、思いっきり謝ろう。

 

家に帰ってからは、翌日妻の実家に行くことを考えていた。
どんなことを話すか考えよう。
もし会えなかった場合に手紙も書いておこう。

 

そんな時、ちょうど叔母さんからの電話が鳴った。
ヤマトのことが心配で電話してきてくれたのだ。

 

叔母さんは、叔父さんに事情を話していた。
叔父さんはとても人生経験豊富な人だ。
妻の実家に行くと伝えるととても励まされた。
そして、叔父さんは色々アドバイスをくれた。

「行く前に、妻の両親にショートメールで行く旨を伝えておいた方が良いのでは」

 

叔父さんのアドバイス通り、義父にショートメールを送った。

 

ヤマトから義父へのショートメール

「先週末の金曜夜中、妻に強い口調で言い過ぎて、大変ひどいことをしてしまいました。

妻は育児と、復帰したばかりの仕事の両立で精神的にも肉体的にも余裕が無い状態であることを、一緒にいる私は理解してあげるどころか、余計に追い詰めてしまいました。
妻の大変さを全然理解しておらず、妻を支えられていなかった自分がとても情けないです。

私は、お父さま、お母さまにも謝罪したいと考えております。
つきまして、明日の昼2時以降に妻の御実家を訪問させていただければと考えており、お時間をいただければと思います。
お忙しいと思われますが、よろしくお願いいたします。

いきなりショートメールにて長文お送りして、申し訳ございませんでした」

 

義父からはすぐに返事が来た。

 

義父からのショートメール

「ご丁寧なメッセージ読みました。
私どもに謝罪されても何の意味もありませんので、お会いしません。
尚、警察がガードしていることを申し添えます

 

警察がガードしているだと!?
そこまでする必要があるのか…。
私が何をしたっていうんだ。

 

会ってくれそうにない。
なんと寂しいことか。
話だけでも聞いて欲しいのに。
直接言葉を伝えることができないなんて。

 

返事の内容を伝えるために、叔父さんと叔母さんに電話をした。
私の話を聞いた叔父さんは、すかさず言った。

 

叔父さん
「明日の妻の実家訪問は中止しなさい。
何かあってヤマト君が警察に捕まって逮捕なんてされたりしたら、全て失ってしまう。
もし行くとしても、弁護士に相談した上で行くべきだろう。」

 

叔父さん…。
的確なアドバイスをありがとうございます。
私一人で考えていたら、そこまで頭が回ってなかった。

 

結局、妻の実家へ行くことは保留した。

 


 

妻が出て行って、もう4日が経った。

 

夜、家にいるとリビングがとても広く感じる。
静けさが、より一層広く感じさせる。
数日前まで、賑やかな部屋だったのに。

 

妻に会いたい。
娘に会いたい。

 

風呂上がり、鏡に映った自分を見た。
元気が無いのがすぐに分かった。

 

私は、鏡に向かって問いかけた。

 

なぜ、こうなってしまったのか。
なぜ、もっと妻に優しくできなかったのか。

 

私は、

鏡に映った男を、

今までで一番憎いと思った。

 

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